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時計収集の新しい技

需要が急増するいっぽうで、供給が滞っている今、時計の世界はかつてないほどホットになっている。しかし、どう注目し、誰に相談し、過剰な海の中で何に価値を見出すかさえ知っていれば、今ほど価値の高い宝物を見つけるのに適した時期はないだろう。

2020年の春、ちょうどパンデミックがはじまった頃に、時計業界では不思議な現象が起こった。生活が止まるのと同時に、ヴィンテージウォッチの市場が爆発的に拡大したのだ。つづいて、新品の時計もうなぎのぼりで売れはじめた。

この傾向は、数年前からつづいていたトレンドの延長線上にある。ドレスコードが緩くなった結果、古めかしいドレッシーな時計に代わって、スチール製のスポーツウォッチがホワイトカラーたちの憧れの的となり、オークションハウスは毎週、売上高を更新するようになった。

かくして時計収集はブームになり、さらに厄介になりつつあるわけだ。しかし、さらに奇妙なことが起こった。つまり、時計の新しい収集術が生まれたのだ。それは時計ブームにのめり込むだけでなく、引くことを重視するものであり、人の意見より自分の好みを優先することであり、所有する時計数や金額を考えるよりも、時計をアートのように感じるというものだ。では、2022年に「超カッコいい」時計コレクションを構築するための、8つの新しい収集術を挙げてみよう。


収集とは必ずしも永遠の付き合いにあらず

かつて時計収集とは、一生モノの時計を買うことであり、選択肢は新品かアンティークに限られていた。しかし今では、1990年以降に製造されて、あまり使われていない中古時計を取り扱う市場が、コレクションを構築(または再構築)するためのリスクの低い手段となりつつある。

このサイトは、ウォッチボックスやウォッチファインダーといった同業者に同じく、時計収集でもっとも難しいことを、より簡単に行えるようにした。つまり、詐欺の心配なしに、気に入った商品を安心して購入することができるというわけだ。過去の膨大な価格データと鑑定人チーム、そしてグレーマーケットにはない返品ポリシーは、あなたがこのパテックフィリップを手にする場合、それは信頼に値することを意味している。この世界に足を踏み入れた人にとってはなおさらだ。時計の流動性があれば、自分のコレクションをもう少し自由に考えることができる、というわけだ。

乗るしかない、ゴールドのビッグウェーブ

ロレックス「サブマリーナーデイト」やオメガ「シーマスター」といった高級なスポーツウォッチの、ステンレススチール版を欲しがるコレクターは少なくない。そのいっぽうで、同じモデルであっても、彼らは「金色」の時計にはかなり冷淡だった。

しかし、ウィンドヴィンテージを運営するエリック・ウィンドは、状況は変わりつつあると言う。あまり愛されてこなかったゴールドウォッチが、スチールウォッチに比べて急騰しているというのだ。理由は金ならではの価値に加えて、最近の金融市場の変動が一因と彼は指摘する。「市場が不安定になればなるほど、金はリスクヘッジになる」。そして、触れられもしない、所有もできない資産に魅了される世界において、金の時計ほどすぐに換金できるものはないだろう。そして何より、金時計は気分がアガる。

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